2022年12月3日~4日にかけまして岐阜県大垣市にて開催されましたOMMF2022にkonndou製作所として「手作りスピーカー」という題目で自作スピーカーの展示をさせていただきました。
Twitterでの反応はボチボチ?具体的にはそんなにはなかったんですけど、個人的には十分な反応をいただけまして満足いたしました。
とりあえず、本日の記事は久しぶりでいきなりですが、OMMF2022にて感じたことを記事にしたいと思います。
また、今後数日かけて当方としてのスピーカーとはどういうものかという概要や今までのスピーカー制作の経緯、考え方、制作しているスピーカーのコンセプトなどについてまとめて記事として掲載していきたいと思います。
Twitterの方もメディアからチェックしていただきますと何となく感じていただけることがあるかと思います。
さて、今回は主にボイド管と言われる紙の管を使用したスピーカーを展示いたしました。
すみません、今日はやっぱりこのスピーカーの記事だけで終わりにします。
さて、そういうわけでメインで展示した5cmフルレンジボイド管スピーカーですが、誕生の経緯は以下の通りです。
・ベースとなるkonndou製作所の音作り(ピュアオーディオではない
・dominoさんに教えてもらって購入したスピーカーユニットを使えないまま数か月放置
・部屋にあったボイド管→(上記のユニットが入らないために新たに100mmを購入(4m/1300円(税込み)
・NT鯖江が開催されるので新しい作品を展示したい
→上記が合体 「konndou製作所 5cmフルレンジ ボイド管スピーカー」が爆誕!
ということになります。
元々のスピーカー制作経験がなければできないのはそうなんですが、いろんな事があって予期せず物が出来た感じですね。
で、今回の作品の特徴をもう少しわかりやすく説明いたします。
・材料面
とにかくボイド管が安い。スピーカーエンクロージャー(スピーカーボックス)は安くても数千円するもので、高いものは数万円を超えて天井知らず。普通は市販品を買ったほうがよろしいです。それでも自作したい場合、木の箱を作るのは材料がいくら安くても加工するための工具の購入にお金がかかる、組み立てに場所も技術が必要です。
ボイド管は鋸で簡単に切断できますので、のこぎり一本でエンクロジャーの主要部材が完成いたします。あとは丸い円盤状にカットしたMDFがあれば完成します。
電気のこぎりもテーブルソーもスライド鋸も高価でウルサイ道具は何一ついりません。
接着の為のクランプも一切必要ありませんので必要な初期投資は自在錐、無段変速電気ドリル、作業台、ドリル(刃)、を用意するとスピーカーが出来ることになります。
いや、これ、革命では?(
ただ、問題がありまして、筒は鳴るんです。パイプ鳴りするんです。
その問題は、過去の四角い筒のスピーカーを制作する中でほぼ解消いたしましたので(当方としては・他の人が聞いたらダメ出しされるかも)
と、いうわけで5cmフルレンジスピーカーによる自作スピーカーが比較的簡単かつ低コストにできるようになったわけですが、その音作り、音質の話に移ります。
元々上向きのスピーカーということでリスニングポジションの自由度が高い無指向性を狙った作りですが実際には高音は直進性が高いためスピーカーユニットが上向きですと上に行ってしまい聞くことができません。
これを改善するためにリフレクターを取り付けます。
リフレクターを付けることによりピュアオーディオから遠ざかりますが、いいんですピュアじゃないので(
メリットとして上向きユニットで聞こえない高音域の確保、直接音として高音を聞かなくて済むことがあります。通常のフルレンジスピーカーでは得難い広い高音の指向性を獲得し聞きやすさや良好なステレオ考えられます(当方の感想です
世の中の自然音は間接音が多く、通常のスピーカーの音はその間接音も録音して「直接音」で聞かせます。おそらくその為に自然音とは違うオーディオ独特な音になるのではないかと思うのです。
自分が目指すべきは自然音と聞き間違う音です。
人の声を録音すれば再生したときにそこに人が現れる、音だけで目に見えるように聞こえる、そんな音が理想です。
その為の間接音というアプローチを試みているわけです。また、上記にありますように上向きスピーカーユニットの高音域の問題点も併せて改善に貢献しています。(解決したとは言ってない
また、スピーカーユニットが上向きであることによりスピーカーユニットの自然な動きや重力による適度なテンション、音響的歪みの低減を狙っています。
上向きにスピーカーユニットを設置する事は音響的に大きな問題を持っていますが、得られるメリットも多数あるのです。
そして、上から出る音はリフレクターを付けて聞くわけですが、スピーカーユニットの下から出る音も利用して聞いています。
スピーカーユニットの裏から出る音の処理は通常吸音材によって行われます。
しかし、今回のスピーカーには吸音材は使用していません。
ボイド管自体が耳障りな音を吸収するということもありますが、その音を利用して豊かな響きを発生させ自然音と聞き間違えるような音作りと5cmフルレンジユニットでは得られない低音を疑似的に筒を鳴らすことで発生させ、また、スピーカーの動作を安定させる役割も併せ持っています。
このあえて筒を鳴らすスピーカーは一つ間違えば筒鳴りが発生し、それはスピーカーを音楽を奏でる黒子ではなく、安っぽい音のスピーカーとして姿を露呈させます。
スピーカーの存在は消えるのが理想です。あるべきは音楽を奏でる楽器の姿、人から発せられる歌声です。
それを実現に近づけるために筒鳴りをさせてはいけません。正確には気づかないように筒を鳴らすことが大切です。
一方で普段聞く音というのはその場その場の何らかの反響音、鳴りを含んでいます。
ですので、そういった音に似せた音に出来れば自然に聞こえるんじゃないかという寸法です
当然、これでは原音再生にはなりません。そこがピュアオーディオではなくプアオーディオたるところです。
当方は無理に原音に寄せるスピーカーづくりはオーディオメーカーに任せればよいと思っていますので(個人が企業の資本力、技術力に勝てるわけないじゃないですかー!)自分の作りたいスピーカーを作っているわけです。
このあたりの考えに至った経緯は自分でも消化できていませんのでまた改めて整理したいと思います。
さて、ここまで書いて肝要なことを書いてないのですが、とりあえず2千700文字も近づきましたので今日はこの辺りで終わりにしたいと思います。
それではまた後日。
忘れないように次回のお題をメモしておきます
・モニタースピーカーを作りたい
・バスレフですよね?
・なんでこの長さなんですか?