ＡＫＧ Ｋ２４０ｓは私がもう２つ持っているＡＫＧのヘッドホンのうちの１つです
正直購入後に手放そうと思ったヘッドホンですが、何故か手放さずにそのまま持っておりました
音は刺さらないけど解像度の悪い印象のヘッドホンで、ボーカルは聞きやすいけど、他にあまり魅力が感じられなかったんです
また装着感も軽め、むしろ軽すぎた上、パッドのフィット感も悪く、いまいちこうしっくりこないという物でした
でも、今はそうは思えないんです
聴覚に異常でも出てるのか、それともエイジングの効果なのか、それとも両方か
最近の印象では、音のこもりというより、低音成分が多目に感じられます
音の見通しは、すごく良いわけではないですがそこそこ良く、空間に残響音があふれるような濃密な感じです
そして、そこからボーカルを中心とした帯域まで濃密な感じで、音の分離はやや悪いかも知れないですが、疲れているときに聞いてもボーカルが気持ちよく、ほかの楽器もあまりうるさい感じではありません
刺さるような金属音はしませんが、シンバルなどの再生も気持ちよく、女性ボーカルの鮮度も落ちません
適度に解像度もあります
キレのよさというイメージはありませんが適度な丸みと押しの強さ、このヘッドホンはスタジオモデルなんですが、なるほど、長時間聞いてもこれなら疲れもないかも知れないと思わせるヘッドホンです
音量を上げても嫌な感じがしないのも特徴的ですね
余談ですが、（スタジオ）モニターヘッドホンと聞いて、音の良いヘッドホンと思う人もいると思いますし、はずれでもないと思うのですが、大切なのは絶対的な音の良さといわれるものとは、ちょっと違うように思います
有名な機種でソニーのＭＤＲ−９００ＳＴはスタジオモニターの定番という事ですが、自分はリスニング用途であれば向かないと思います
モニターヘッドホンは絶対的な特性が落ちてでも
・全体の音が聞き取りやすく
・ボーカルがはっきり聞こえて聞き疲れしない
・高い耐久性
・普及率が高さ（人と話をする再に同じ機種で話したほうが間違いが少ない）
と、いった特徴を持っている物がスタジオモニターになりえるのではないでしょうか？
手持ちのモニターモデルのＵＬＴＲＡＳＯＮＥ ＰＲＯｌｉｎｅ６５０ですが、わりと聴きやすいですが、見ようによっては、いまひとつ伸びきらない面も持っています
しかしながら、やはり音源や機材を「モニター」作業においては「これぐらいの方が全体の音がつかみやすい」と思うときが多々あります
この辺りの違いとそのよさは複数台所有して、時々入れ替えて聴いて初めてわかるものであって、趣味で力を入れている人で無ければ気付かないところでしょう
目で見えるものならはっきりさせることが出来ますが、音は難しいです
それゆえに楽しみがいもある趣味ですね
あ、そうそう、Ｋ２４０ｓですが、装着感の軽さはこれに慣れたら他のヘッドホンはきつくて鈍重に思うほど軽快でお勧めです
もし、中古で安く買えたら１台持っておいていいヘッドホンかもしれません いろいろ聴いてみたい人にちょっとお勧めします♪
