こんばんはKondou製作所です。
NT京都では多数の方に制作したスピーカーをご試聴いただきまして大変感謝しております。
感想がいただけるのはありがたいですし、頂いたご意見でフィードバックできる部分は今後取り入れていきたいと考えております。
さて、スピーカーについての説明が我ながら微妙だと思うのですが、そこそこ製作期間長いためふらふらと当初の予定とは違うものが出来ていてコンセプトも当初とは変わってきている部分があります。
その辺を振り返ったりまとめるような形で少し書き置いておこうと思います。
コンセプトとしては基本的に「単純・安価・わかりやすい・満足度が高い音」です。
縛りとして、
できれば5千円以下
フルレンジスピーカーユニットのみ左右ひとつずつ使用
簡単にできること
音質面で満足度が高いこと(一般的な小型バスレフスピーカーと比較して
スピーカーの存在が消えるような立体的ななり方をすること(努力義務
廃棄の際に極力容易に処分・リサイクル可能なもの(釘などは極力使わない木質・紙質材料をメインにする
といった辺りがあります(他にもあったかもしれないけど
その上で基本的に
スピーカーユニットを音声信号に忠実に動作させる
そこから出たユニット正面の音をなるべく損なわずに聞けるようにする
というポイントを大切にしています。
スピーカーユニットを音声信号に忠実に動作させるという点で、密閉型の箱(エンクロージャー)では箱内部の空気が密閉されているとそれが空気バネになりユニットの動きを妨げます。
後方開放型では抜けが良すぎてスピーカーユニットの振動板が暴れるように見受けられます。また、ユニット裏から出る音も完全には遮音できず気になります。
これは、車のサスペンションに例えると「バネはあるけどアブソーバーがない」状況です。
入力に対しての反応は良いのですが、動きすぎた場合に制動をかけるのがむずかしいです。(この辺りはオーディオアンプで対策するという話もあるようですが
ですのでバスレフスピーカーのようなバスレフダクト(筒)もしくはバスレフダクトのような筒を用いて完璧ではないですが対策を試みます。
ダクト、筒を設けることにより
1.空気の出入りの確保(内圧の調整とスピーカーユニットの制動
2.空気の出入りを確保しつつ箱内部の不要な逆位相音の漏洩を減らす
(逆位相の音とはスピーカーユニットの表から出る正波形の音に対して、スピーカーユニットの裏から出る逆波形の音
という役割をさせます。
当方の作るスピーカーではダクトは位相反転技術による低音再生(バスレフスピーカーの考え。詳しくは検索してください。)という考えではないので音漏れの抑制と空気圧の調整、それによるスピーカー振動板の制動を目的としています。
スピーカーの箱(エンクロージャー)に穴を開け筒を取り付けることで、密閉型スピーカーで発生する空気バネで起こる振動板の動きの妨げ問題と、後方開放型スピーカーで発生する逆位相音の音漏れとスピーカーユニットの振動板の適切な制動を行うわけです。
ただこれらは100%のものではありません。
ダクトがあるとはいえ箱の中の音は外に漏れますし、振動板の動きも制動をかければ暴れないものの動きが緩慢となります。
しかし、現状完全な解決策はありませんので多少の事はあきらめるより仕方ないです。
これにより密閉型スピーカーよりも高音質が得やすくなるということ、実際に明瞭で量感のある低音が楽しめるということで手打ちにいたします。
なお、密閉型スピーカーもサイズや作り方、ユニット選定により高音質が得られることも十分考えられますし、全体の特性の良さなどのメリットもあると思いますので密閉型が悪いということではありません。(鉄板中の鉄板方式です
一方でバスレフ型というのはトータルバランスが良い箱(エンクロージャ)といえると思います。
でも、自分はバスレフスピーカーの低音も好きじゃないんですよね(
続きは後日
それでは重ねて本日はありがとうございました。
おやすみなさい!