kondou製作所のブログ

趣味の個人サークルKondou製作所のブログです。

ご無沙汰ですでオイルコンとか

お久しぶりです日暮です。

で、早速ですがメールを頂ました。

「KA−10SHのカップリングコンデンサーは何がいいですか?」

的な話です。

とりあえず、標準品にはフィルムコンデンサーがついております。

これ、安いのも安いかもしれませんが、音的にもバランスが取れているものです。

大体フラット、人によっては低域がもう少し欲しいかも知れませんが、なかなか良いのではないかと思います。

で、中低域がもう少しほしい的な話のようなのでしたが、いやいや、これって難しい。

なんていいますか、「中低域を増やす」というよりも「嫌な高域を取り去る」ことができれば低域よりのチューニングはしないほうが良いと思うのです。

話がくどくなるのでメールでは控えたのですが、アンプは基本的にはなるべくフラットが良いです。

そもそも、おそらく原音に近いであろう状態で聞いたときに低域が出ていない(録音されていない)のにやたら低域よりだったりしてはいけないので、個人ごとに感覚は違うでしょうけれどなるべく「フラット」な感じに追い込んでいくのが良いと思います。

真空管のヘッドホンアンプで得られるのは「潤いを感じる音色」「聴き易さ」といったところです。
真空管だから低域が弱いとか、広域が弱いとか、そういうことはありません。
基本的には半導体のヘッドホンアンプと同じですし、特性の理想も同じものだと思います。

さて、その上で、「より聴き心地の良い音」というのはどういうものなのでしょうか?

簡単に言えば、バランスよく、おそらく高域は必要量ありつつも刺さらず、全域にわたって明瞭であることではないでしょうか? また、そうあるものではないかな?とも思います。

( ゜ω゜)ノノ<どうやらね、「高域特性が良いこと」と「高域が耳につく・刺さる」っていうのは別の話じゃないかと思うのですよ。

まぁ、すいません、グチャグチャ言って訳わかんないですよね。

ちょっと聞きやすい音・いい音について適当に書いてみます。

・シンバルの音はシンバルらしく聞こえる
・キャンキャン刺さるような音はしない
・生のドラムを感じるようなメリハリある低音(高域も必要)
・聞きやすいボーカル(刺さらない&明瞭)
・録音現場の雰囲気すら感じるような空気感・残響音・余韻)
・明瞭さ・クリアさ

これらが高いレベルで感じられるのが「いい音」かな・・・と

無難に言えばかまぼこ型なんだろうか?


で、少し違う話をします。

聴き易い音にするために、いろいろ方法があります。
とりあえず、KA-10SHは組み立てキットなので

「作る人によって音が違う」

という不思議現象がありえます。
うちのは大して弄ってないけど高域がやたら鮮度がよい(ちょっと大目?)なのですが、ほかの人の物は割りとおとなしかったり・・・

この場合、次のような点を弄ってみると良いです。

・アースの点検・増強
・信号入力配線の変更
 (高域より) メッキ線/細い線/硬い線 に多い傾向
 (低域より) 無メッキ/太い線/やわらかい線(被服も)に大い傾向

※理由は知りません>< なお、変化量は小さく今まで刺さるような音だったのが少し和らぐとかそんな感じ)

・ハンダの変更
 基本は組み立て時のハンダに影響されます。やわらかい聴き心地の良さなら一般的な工作用のもの、オーディオ用・銀ハンダなどは高域に独特の癖があるものも(そちらの方が本来の音?)
 個人的には鉛の入っている通常のハンダをお勧めします。(パーツにも熱的にやさしいし)

・余談ですが、KA-10SHはほとんど電気を消費しないので大容量電源コード・ヒューズに関しては効果は見込めないと思っております。内部の電源回路に余裕もあるし。

真空管の変更
 個人的にはフィリップスの6922(青文字)はいまいち 緑の太文字なら可
 ロシア系の球が安価で低ノイズで好みです
 発熱量が増えますが6N1P−EVは安く、その上で音が好みです。



ざっぱにこれぐらいでしょうか?
まだほかにも要素はありますけど・・・

で、とりあえずここでおしまい。

なお、カップリングコンデンサーはお高いですが「ジャンセン 銅箔オイルコンデンサー」をお勧めしました。

キメが細かくウェットな音色です。
下品に刺さるような音はなく、低域から高域まで良く伸びます。
お高いですが、これでだめなら他のオイルコンデンサーも似たりと思うのですが・・・まぁ、人それぞれなので試されるのが一番といえば一番です。