kondou製作所のブログ

趣味の個人サークルKondou製作所のブログです。

期待できないこともあるというか・・・

度々お気に入りのヘッドホンとしてでてくるULTRASONE HFI−580ですが、今聴いている音楽だと一番「音のつながり・バランス」が良い気がするんですよね

で、これのバランスが良いとするのならば、上位機種のレビューを見る限り音質に期待できない気もするって言う話です

度々繰り返しなんですが、HFI−580の鳴り方は、高音よりとか、低音よりって言う単純な見方では説明が出来ないところだと感じています

たとえば、刺さるような硬い音、痛い音が出ているからといって、高音よりだとも言えないといえば良いのでしょうか

例として、一つの金属楽器の打音も様々な音の集まりです
打ち込んだ直後の音とその後の音では音量・周波数ともに緩やかな変化がありますし、その音が室内で様々な反射を伴ってから耳に届く音もあります

そんな複雑な音ですから、特定の周波数帯に偏りがありすぎると「ティーン」が「チーン」となったり「ティン」となったり「ティム&チム」「ティ(ン)&チ(ン)」といったように聴こえたりします

また、ボーカルによっては、特に女性ボーカルの刺さるような高域は「刺さるぐらいの感触だからしっかり高域が出ているからヘッドホンは高域がしっかりでている=高性能」という物ではなく、「中低音域が不足している」という見方も出来ます

刺さるような鳴り方ばかりするヘッドホンでは、ボーカルはサカサカ(カサカサ?)といった「ちらついたような高域音」が目立つばかりで、それが録音時点のの原音なのかどうかは知りませんが、ボーカルに存在感がなくどうにもおかしな感じです

その状態でボーカルは主役といった感じはしませんし、それが原音といわれても聴きづらいばかりで満足出来る物ではありません

それぐらいならばややボーカルの刺さるような音域が出すぎという見方をした方がいいような気がします

中低域が重要という点では、たとえばK701などは高音が美しいヘッドホンですが、ややサ行が刺さり、空間表現は得意ですが、不足とはいわないまでも低音域が多いヘッドホンではありません

結果、音の力強さや安定感の点では物足りないと感じる人もいると思います(これはK701が悪いという意味ではありません)

高音域の美しいヘッドホンで聴く音楽は、曲によっては大変美しく、高域が出きらない安価なヘッドホンからすると大変素晴らしく感動します

しかし、それにはまってしまって、低域をおろそかにしてはいけません やはり、全体のバランスが大切なのです

で、HFI−580に戻るのですが、普通多くの人が気にしないと思われる極繊細な低域表現屋、超高域の美しさは苦手かもしれませんが、高音域のみが突出することなく中低域が充実していて、ボーカルの押出しや鮮明さは不満のないものです

中低域が充実する事によって、ボーカルの適度な太さというか、大変安定感のようなものを感じる気がしますし、低域による「音のこもり」というものは580では感じられません

ここまで読むと高域が足らないように思えるかもしれませんが、これでも高域が刺さるように聞こえる曲もあり、このあたりの機種がかなりバランスの良いなり方なのではないかと感じています


で、最後になるのですが、HFI−580よりも高域が延びているという上位機種であるHFI−780が大変気になっているのですが「これより高域が伸びるような事があったらバランスが狂うんじゃない?」という不安があるとあまり期待できないんですよね

高域が延びた印象を与えつつ、この安定感ある580のボーカルがそのまま上手いバランスで残せるのか?というのが一番気になります

全て机上の空論なので意味などいかほどもないと思いますが、「ほかの機種を聞くまであるんだろうか?」と今現在感じているヘッドホンの一つではあります

で、手持ちのPROline650の対比内容を翌日分で書きますね