kondou製作所のブログ

趣味の個人サークルKondou製作所のブログです。

とある、感想を聞いて

あるヤフオクの出品説明の中に、こんなのがありました

http://page4.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/d98839940
〜引用〜
K701等のフラッグシップモデルは、クラッシック鑑賞以外に利用用途が無い位の、独特の繊細な音を出すヘッドホンですが、今回出品した、K28NCは、サイズの割りに低音がバンバン出る感じで、ジャズのベースライン等キモチ良くならしてくれます。
〜ここまで〜

(;´д`)<K701はクラシック鑑賞以外に利用用途が無い?

うーん、これは一部の人を敵に回しかねない発言です(苦笑

まぁ、クラシックもものによりますけど、クラシックってくって私の主観ですが、割りと聴きやすい音楽ジャンルです

大体どんなヘッドホンでも、それらしく聴けるという感じですね

もっと聴きやすいのが管・弦楽器のソロです

楽器の数が増えるほど、曲の感じが速くなるほど、ボーカルが入るほど、録音環境が特殊な場合など、だんだん再生が難しくなります

この場合の難しいというのは、
・どの音源(楽器など)もそれぞれ分離して聞こえるか
・それぞれハッキリ聞こえるか
・それぞれが全てバランスよく聞こえるか
・それでいて主体となる物がよりハッキリ出てくるか?

などの「トータルバランスの良さ&スペックの高さ」という問題があるからです

K701はまず、音が耳の間際から少し離れて鳴ってくれるという、ヘッドホンとしてはステージが広めに再生されるという「広がりのよさ」がまずあります

次に、美しい高域再生力、高い分解能があるため劣化した圧縮音源(MP3/WMA)などの音の良し悪しがハッキリ感じられる良さがあります

ややステージが広い感じが「音が自分から遠い感じ」に感じられ、それがどうも気に入らない人もいるかと思いますが、圧迫感の無い音場は理解し、楽しんで良いものだと思います

個人的にはジャンルを問わず録音の良いライブ録音などを楽しむのに好適だと思います

確かに他のヘッドホンと比べて低域の量感でやや寂しく感じられることもあるかもしれませんが、それにしてもクラシック以外使い道が無いなんてことはありません

あえて言うなら、同じ曲を違うステージで聞かせてくれる、そんなヘッドホンです

で、ちょっと思ったんですが、この方は以下の点は試したりはしてたのでしょうか?疑問に思います

1.音量(アンプ
2.エージング (ドライバーユニット、イヤパッド含む)
3.録音ソース


まぁ、この他にも要素はあるんですが、前も申しましたがK701はイヤパッドが馴染んでこないと低音がかなり寂しいと思います

また、基本的に能率が低く、さらにイヤパッドの厚みのせいで音量が稼げません

ちょっと人のを借りたぐらいでは、まともな評価は不可能だと思います
おそらく、相当数のかわいそうなK701が存在するのではないでしょうか?

長く使うことで音が落ち着いてくるのに、かってまだ日が浅いうちに良いとか悪いとか評価はできません

使用時間が数時間でオークションに出ているK701はおそらくその持ち主は本来K701が聞かせるべき音を聞けてないのは確実です

K701をお持ちの方で、イヤパッドが馴染んできたらどういう音になるのか知りたいという方がいらっしゃいましたら、手軽には自分で耳にハウジングを押し付ければすぐに体験出来ます

音量は大きくなり、低域もけなすほど少ないと言う事はないはずです

AKGのフラッグシップですよ? このヘッドホンが何を聞かせたいのかをもうちょっと考えてあげても良いと思うんですが・・・

(まぁ、個人的にはこのイヤパッド、ちょっととはいえ、馴染むのに時間がかかりすぎるような気がしないでもないんですが・・・)

どれか1台で全て済ましたいという方ならば話は別ですが、K701は持っていて良いヘッドホンだと思いますが、さてさて、いかがなもんでしょう?

K701は高域が曲によって刺さるようになるものもあるといわれていると思いますが、金属音の楽器などは実に上手く描きますし、ヘッドホンによっては曇りがちに思えるソースも高い分解能で実にすっきりと整えて聞かせてくれるように思います


ちなみに、K701ともに話が出てくるHD650ですが、「良く似ている」という話を聞きます
・・・私はそうは思わないんですけど・・・

再生する曲によってはずいぶん違った聞かせ方をしますよ、この2台は・・・

HD650はK701と比べるとインピーダンスは高いですが音量はやや稼ぎやすいですし、低域の表現の仕方も違います

まぁ、良く聞く音楽ソースに対して聴き心地の良いほうを選べば良いともいえるんですが、常に違う録音条件で録られたソースですので、それはいろいろ試してみちゃって良いかと思います

あ、そうそう、両者に共通した認識ですが、やはり、どちらも能率が低いという共通点による所から来る似た傾向はあると思います

どこか、こう、能率の低いヘッドホンは音がしっとりしてくるように思うんですが・・・そんな感じしませんか?
気のせいかもしれないんですが・・・

まぁ、K701がクラシックぐらいしか使い道が無いといわれるとファンとしては少々残念だなぁと思ったという話でした

(´・ω・`)ノおしまい