kondou製作所のブログ

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タイムドメイン再考 その2 (3はないよw)

タイムドメインスピーカーの音のよしあしをどう評価するかといえば、多くの人が「それまで聞いていたスピーカー」を基準にしています。

ですから、「良い人」と「悪い人」が出てくるということです。

2ウェイや3ウェイは大体どんな音楽もそつなく再生しますが、以前も申したとおり、

・もやもやした音楽ソースでも低域をカットすれば割とはっきり聞こえる。

・はっきりした音と、もやもやした音を別々のスピーカーで鳴らしてもはっきりした音はそれほど混ざらず割とはっきり聞こえる。

・中高音域と低域を分けて再生すればどんな楽曲も割りときれいに聞こえる。

こういう事があると考えています。
ですので、曲によってタイムドメインスピーカーはうまく再生できないというのは音楽ソースを忠実に再生しているからだと思います。

では、どう音楽ソースを評価したらいいのか?

これは、「良質なヘッドホン」で日頃リスニングを重ねて「どの音が原音なのか?」というのを聞いて覚えておくと良いと考えます。

高音質といわれる耳を覆うタイプの大型のヘッドホンを3種類程度用意できればなお良しです。

タイムドメインスピーカーで音がおかしくなったという人は、ヘッドホンで音源(CDなど)を聞いてみるというのもいいでしょう。

・・・おかしいのは音源のほうであったということがあると思います。

なお、余談ですがヘッドホンやイヤホンというのはスピーカーと比べて格段に音が良いと考えています。

何より、マイクが受け取った低域信号(低音)をもらさず耳に伝えるが良いです。
これは注射器のピストンを想像してもらうといいですが、イヤホンやヘッドホンは外への漏れが無くストロークを確実に伝えますが、スピーカーでは筒の無いピストンを押したり引いたりしているようなものです。
それを克服するために、スピーカーはイヤホンやヘッドホンとは違う「仕組み」が無ければ良い音で聞けません。

次に、スピーカーは原則的に左右の音が混ざるという問題があります。
厳密に言えば、

・録音の際、左右にマイクを配置すると右の楽器の音が左のスピーカーにも入る

マイク:  左マイク    |  右マイク
 音 :左の音+右の音´ |右の音+左の音´


これを、イヤホンやヘッドホンで聞けば問題はありません。
しかし、スピーカーで再生するときに再び、左のスピーカーの音が右の耳にも音が入り、その逆も同時にありますので、

人の耳:    左耳(右はその逆)
聞く音 :左の音+録音時右´+再生時右´

ということになるのがわかりますでしょうか?

だから、スピーカーでの再生は難しい、無理があると思います。

ですので、「スピーカーでの生音の再生には限界がある」と思います。

しかし、そんなことを言ってスピーカーを否定しても仕方が無いですし、実際にスピーカーで良い表現力を持った製品を聴いたことのある人もいるでしょう。

( ゜ヮ゜)ノノ<スピーカー再生時のチャンネルセパレーションの問題は気にしても仕方が無いよ。

出来る限りのところでがんばれば、それは再生音に必ずフィードバックされるしかなり自然な立体感として音楽を楽しめます!

話を戻します。

ここまでのまとめとして、スピーカーを評価するにはまずヘッドホンで録音ソースをチェックするのが第一であることが大事ということです。

そして、その音を参考にスピーカーを評価すれば、録音の悪い音楽ソースの音がいつまでも良い音で再生できないと思い悩む必要もなくなるわけです

タイムドメインスピーカーを否定する人には

・胡散臭い
・理論が間違っている
・あんな値段で良い音が聴けるはずが無い
・何の為に大手メーカーが大型システムを作ってるのか考えればわかる
・本当に良い物ならばもっと売れているはず

などと思われていると思います。

なんというか、これらの思想をお持ちの方は、一度「タイムドメイン方式である」ということを忘れたつもりで試聴されるのが良いと思います

タイムドメイン理論というのはひとつの考えであって、最終的には音がどう作りこまれているか?ということを実際に聞かなくてはなりません。

従来の一般的な方式のスピーカーの理論が正しいとして、その正しい方式のスピーカーの音がさまざまに違うように、結局、理論などという物よりも、どのように作者がチューニングしたか?以下に設計が忠実に再現されているか?ということが大切ではないかと思うのです。

あ、で、どうでもいいですが、30万円のYoshii9が高いって思ってる人は自分で作ればいいと思います。

( ゜ω゜)ノノ<タイムドメインにとらわれず、一人の作家がチューニングした作品だと思ってください。

何が良い音かって誰にわかります?
良い音を知っている人が、それを実現する技術を研究してそれを実現する為に設計して、部品を製作して、ひとつの形に組み上げ、それを営業して、生産管理して、いったいどれだけの費用がかかっているかと思うと多くの人に評価されているYoshii9の30万円という物が高いかどうかというのは誰にも決められないと思うのです。

物の価値というのはそれを評価する人によって変わると思います。
だから、評価できない人には価値はないし、意味が理解できる人には大きな価値がある。

だから良いと思わない人は悪口を言ったりしないで、自分にとって価値のある製品を認めたり、自分自身がすばらしい物を作ったらいいと思います。

ましてや「お前の理論は間違っている!」と、音を聴かないで「理論が間違っているからお前の音は間違っている」というわけのわからないことはいって欲しくないなぁと思います。

理論などというのは跡付けの理由であることもしばしばです。
良いスピーカーに必要なのは良い音を知る設計者とその思想が忠実に再現された製品だと思いますよ。


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