前回はモニタースピーカーを作るのは無理だけど無駄でもない的な結びでしたが、作るなら繰り返しとなりますがこもりがなく低位の良いスピーカーということになろうかと思います。
サイズにもある程度制限がありますのでその辺をどう解決するかは難しいと思っています。
それは今後の課題としておきます。
さて、本日はOMMF2022に展示した縦型のボイド管スピーカーの形式の話です。
「バスレフスピーカーじゃないんですか?」
って何回か聞かれましたが違います。
でも、仕方のない話で、世のスピーカーのほとんどがバスレフスピーカーです。
小口径のスピーカーならほぼバスレフ式か何もしないか密閉式か、少し趣味に走って共鳴管式とかバックロードホーン、TQWTあたりでしょうか?
今どきは後方開放型は流行りませんし、平面バッフルなんてのも場所をとるとか、意外なデメリットがあったり、とにかく小さくできて低音が稼げるバスレフスピーカーは定番中の定番です。
でも、ケチをつけるわけじゃないんですけど、バスレフスピーカーってのも原音再生的にはどうなんですかね?音作り的な部分とかどう計算して作っても周波数特性のどこかに谷ができるはずなんですが。
自分はその辺詳しくないのですが、とりあえず自分は普通に音作りをしています。
これは「オーディオルームが確保できない」「環境に左右されずにそれっぽく音楽を聴きたい」とかいう要求を満たす為です。
スピーカーに適度な響きを持たせることで自然音に似せた音にすることができます。
ハイエンドオーディオであればその辺の再現性もガッツリ行い、オーディオルームも様々な対策を行って再生しているのではないかと思います(聞いたことないけど←
で、話を戻しますが、今回のスピーカーはバスレフではありません。
スピーカーユニットの取り付けられた空間は小さめにして筒鳴りが起こらないようになっています。厳密にはスピーカーの裏側はかなりうるさくなっていると思いますがそんなに耳障りにならないような容量にしています。
そして、密閉型にするとユニットの動きが悪くなりますので空気は出入りできるようにしなければなりませんのでダクトを取り付けた仕切り板で、スピーカーユニットのある部屋とその後方が分けられています。
ダクトの効果で低い音だけが筒の下に抜けて、筒の中で響きます。
これによってスピーカーユニットが空気バネで動きが妨げられるのを軽減し、大きな低音が出ているように聞こえるような効果を同時に得ています。
これはOMMFの会場でも驚いていただけました(笑
ですので、バスレフとは低音の出方、出ている低音の質が異なるわけです。
ついでに、どうして1mもの長さが必要なのかもここら辺が関係します。
正直なところ、あの音を出すためにあの長さにしたわけでも計算したわけでもありません。筐体がスピーカースタンドを兼ねているので聞きやすい高さとして1m前後となっているのです。その長さを使って低音感とか臨場感を感じる響きを作っているのです。
そんな感じで、仮にさらに長くしてより良い音になるとしても設置が出来ませんし、短くすれば低音感が得られません。現状、どうしようもないね!っていう感じです。
あえて言えばパイプ径を変更するなどして音質調整ができますが、太いパイプって筒鳴りしやすいんですよね…
そんなわけで、筒を使って音を響かせてる型スピーカーです。(その響き具合だけ調整してる感じ
でもまぁ、5cmフルレンジスピーカーユニットでは通常体験できない迫力が楽しめるのでヨシです(
上手くまとめられませんが本日はこんな感じで。
そういえば、余談ですが、OMMF20221日目は午後5時に終わったんですが、その後から来場された方が(なんで?💦)本格的にスピーカーを自作されているそうで、周波数特性などのお話などもされていたんですが、自分のスピーカーは多分参考にならないんじゃないかなと思いながら説明していました。(その方でも出音には驚かれていました
周波数特性は大事なんですけれど、フルレンジスピーカーを使う時点で高音も低音も限界があるし、特性を整えるのも限界があるので、自分はそこは頑張らずに、スピーカーユニットの個性、良さを引き出しつつ、音作りも行って全体の音をまとめていく感じで作っています。
しばらくはこの方針で試作を重ねて楽しんでいきたいと思っています。