真空管アンプはむやみに内部を触ると危ないです
メンテの行き届いていない物はさらに怖いです
先日も書いたことと重複するかもしれませんが、整流管という真空管を使ったプリメインアンプの話
これに整流管というものが使ってあります
整流管というのは交流の電気を直流に直す為の物です
これを別名「ダイオード」と言います
日本語的には「2極管」です
「ダイオード」、聞いたことがあると思いますが整流を行う半導体素子の事を「ダイオード」というのはここから来ています
この整流管という真空管を用いて電源を作ると良い音がするといわれています
整流効果は基本的に高いようです
しかしながら、真空管は電流を流す事は得意ではありません
結果として、他の真空管より極端に整流管は寿命が短いです
その寿命を伸ばす為に無理な電流が流れないように保護回路を組んだりします
一般的なシリコンダイオードの場合は容量が単純に大きい物を選べば問題ありません
で、自作品の場合です
電流がどの程度流れて、整流管にどの程度余裕があるのかを熟知している人でないと、単純な仕組みを知っているだけでは整流管の寿命を極端に短くしてしまったり、不良動作をした場合に回路を焼損なんて事があるようです
(この辺り、あまり詳しくないです)
結局のところ、シリコンダイオードのようなつもりでは扱えない代物といえます
で、少し真空管のほうの話をしますと、整流管と言う真空管はゲッターと呼ばれる銀色の部分が正常にあっても、内部で放電を起すようになると使えません
素人目には、ヒーターが温まってくると突然ショートしたり、整流管内部で放電が始まったりして、アンプの動作チェックどころではありません
通常、電源を入れ、ショートした場合は回路のどこかが短絡していないかを調べていくのですが、整流管を使ってある物はそれ以外に整流管が正常かどうかという問題が出てくるので困るのです
また、回路が短絡(ショート)している場合に整流管には瞬間的とはいえ大量の電流が流れます
これは整流管にとって良いことではありません
また、不具合の物によっては保護抵抗が焼けてしまう場合もあり、そういったときは抵抗器の交換なども必要となってくるようです
正しい手順や十分な資料、そして経験があれば整流管を用いたアンプは高い整流効果と、徐々に電流を流し始めるソフトスタートのような回路全体に優しい特徴があり魅力的です
しかしながら、初心者にはあまりお勧めできない気がします
もし手を出す場合は
1.新品で
2.十分な回路図などの資料がついているもの
3.困ったときにトラブル対処の方法がわかるもの
などの条件が整っている物が良いでしょう
中古、説明書・設計書・回路図すべてなしの自作品で整流管の使ってある真空管アンプはやめておいたほうが良いです
・・・自分が本当に泣きそうでしたorz.....