エレキットのヘッドホンアンプ[TG−5882]というものがあります
発売当初は、心躍ったものです
その頃、真空管を使ったヘッドホンアンプで安価で良質と思える物がなかなかなかったからです
自分は最初「東京サウンド Valve−X」を使っていたのですが、ややモッサリした感じ、抜けの悪いような感じがして少し不満もありました(まぁ、そこそこなんですが、好みの問題?)
そこに、買い易い価格帯で出たTG−5882は大変魅力的だったわけです
そんなTG−5882ですが、真空管らしい音色、それほど奇をてらわないそこそこな音質でしたが、ボリュームを上げるとノイズが出るという問題がありました
出力を十分に取ればノイズも出やすい物なのですが、基本的にノイズはないほうが良いです
TG−5882で問題になるノイズですが
1.トランスカバーの唸り
2.ハムノイズ
3.ヒーター点灯ノイズ
です
これらは、後継機の「TU−882」ではかなり改善されて気にならない人も多いと思います
(TU−882では特に電源トランスのノイズ遮断、ヒーターの直流点灯化が行われています)
対策ですが、
1.トランスカバーの裏に「オトナシート」を張る
(トランスの唸り音がほとんど気にならなくなります)
2.ヒーターを直流点灯にする
(極めて高いノイズ除去効果!)
です
ハムノイズは構造上の問題で、対策が難しいですし、割と気になりませんので見送りです TU−882では電源トランスの取り付けがまったく変わっていてTG−5882のハムノイズの問題を認識していたと思われます
(´・ω・`)まぁ、やっぱり5882は改善の余地があったと言う事ですね
電源トランスの下に音声出力トランスがあるので、ハムノイズの影響が出やすいのです
その点、KA−10SHは完璧に対策されています
ヒーターの直流点灯化ですが、自分は現時点ではずいぶん適当なことがしてあります
ヒーターへ行く配線を途中でカットし、そこにブリッジダイオード・コンデンサーを入れます
このとき注意しなくてはならないのが整流後プラスになった配線とマイナスになった配線は接続に向きが発生すると言う事
基盤を見るとわかるのですが、ヒーターの片方が基板上のアースに落ちています
こちらをマイナスと見なして、アースに落ちているほうへヒーター電源のマイナス、もう片方へプラスを接続する必要があります
ブリッジダイオードは出来ればボディーのどこかにネジで取り付けをして放熱したい所です
(穴あけ加工が必要となると思います)
TU−882ではそう言う事がしてなかったので自分は適当に絶縁して放置してありますが、TG−5882はTUー882と違い電源部分の放熱穴がありません
ブリッジダイオードの放熱は、出来ればボディーに触れさせて行いたいですね
一応、整流に使った電解コンデンサーですが6800uF/25vですのでご参考まで
(後で写真を載せる予定です)
改造は危険を伴なう場合もありますので、自己責任で!
(今回の直流点灯改造は1日以上連続通電のテストを行って当方の環境で異常が無いこと確認をおりますが、保障する物ではありません)
TG−5882は見た目かわいいですし、ノイズ対策をすれば音質もかなり良いと思っています
TU−882が入手しずらい場合は、TG−5882をいじってやってはいかがでしょうか?
また、当方の5882は他にも
ボリュームもアルプスのオーディオ用の物に換装
ロシア製真空管 6N3P
の2点を行っています
ボリュームの交換はお勧めです
ノイズ対策をすると TG−5882はバカに出来ないぐらい良くなると思いますので、チャレンジしてみてはいかがでしょうか?(^−^)