kondou製作所のブログ

趣味の個人サークルKondou製作所のブログです。

初めての真空管アンプと予算とか。

ある人からお勧めの真空管アンプは何がありますかと聞かれたのでなんとなく思ったことなど。

良い音を聴きたいと思ったときに試してみたいのが真空管アンプであったりします。

しかしながらお値段がします。現在購入できる真空管アンプで安価なものといえばおそらく2万円前後のものではないでしょうか?それもキットですが。

あまりに安価な物は「なんちゃって真空管アンプ」だったりして、回路の一部に真空管を使ってあるだけのアンプであったりします。

ここで言う「なんちゃって真空管アンプ」というものは初段の増幅のみに真空管を使いスピーカーをドライブする増幅段は半導体の物をさします。

いや、「なんちゃって真空管アンプ」でも音が気に入れば良いは良いんですよ?ただ、それって真空管プリアンプと普通のパワーアンプを組み合わせた物に近いというか、旧来からあるアウトプットトランスを使用した真空管アンプではないので音の傾向などもずいぶん違うと思うのですよ。

ちなみに「なんちゃって真空管アンプ」、一般にはハイブリッドタイプなんていわれますが、それと旧来からある真空管アンプは何が違うの?といえばアウトプットトランスがあるかないか(アウトプットトランスレスの真空管アンプもあるにはありますが、それは例外として)真空管を使用した増幅回路は高電圧で無ければ動作しない為、その電圧をスピーカー駆動に適した電圧に調整するのがトランスの役目であり、それがアウトプットトランスなのです。

その点だけでもハイブリッドタイプ(低電圧駆動とそれ用の回路)と純粋な真空管アンプ(高電圧駆動とそれ用の回路)とでは性質が違い音の傾向も違うわけですね。

で、まずはハイブリッドタイプを除いた旧来からの真空管アンプの音を楽しみたいと思うと、どうしても安い物がありません。

理由はアウトプットトランスが鉄と銅線の塊であってそれにコストがかかるからというとわかりやすいですが、それも含めて手間が掛かるとか大量生産してないので安価にならないといった感じのようです。

ですので、ある程度の価格になるのは仕方がありません。

かといって、何十万もぽんぽんと出せる人ばかりではないわけで10万円以内とか数万円程度でとかで探したいわけです。

具体的に機種を申し上げはしませんが、そういった選択をする中で次のようなことに気をつけて選択されると自分にあった一台が見つかるかと思います。

改造をして楽しみたいという方にはプリント基板を使用したアンプは向きません。あまり弄るとプリント基板は銅箔がめくれて破損してしまうことがあります。組み立てる時は楽ちんで失敗も無くて良いのですが。

そういう場合は手配線(空中配線)のアンプを選ぶと安心です。

また、高音質を楽しみたいが予算はあまり無いという方は「高音質パーツ」というものはひとまず考えずに選ばれたら良いです。
パーツで変わる音の範囲は知れています。驚くほど変わることはそう無いでしょう。おそらく同じアンプを2台用意して片方を高音質パーツにしたところで聴き比べは無理だと思います。

ですので、プレミアムだとかハイグレードだとかビンテージだとか言う高級パーツの誘惑に負けず、まずは背伸びをせずに質実がしっかりした物を選んで聞いてみるのが良いと思います。

おそらくエレキットで販売されていた(今は絶版)TU−870で真空管アンプの道に入られた方も多いと思いますが、あれは良くできているアンプであの音に惹かれるならば他の物を試してみてよいと思います。

また、それ以外にも2〜5w程度の出力の真空管アンプのキットや製品がいろいろありますので探してみるのが良いと思います。

少ないなりに探してみると案外と種類がありますのでネットで検索をしてみるのも面白いです。(いろいろ探して検討するのって良いですよね。)

春日無線変圧器さんのキットにはプリント基板を使用せず半導体も整流ダイオード以外には使っていないような純アナログといえるようなアンプキットが多数ありますのでお勧めといえばおすすめです。他にもいろいろなメーカーさんがありますし、エレキットさんのものはプリント基板で作りやすく失敗が無い、パーツの品質が安定しているといった魅力があったりします。(中国製アンプにはまだまだパーツ品質や回路、パーツの実装などで不安のあるものもあるようです。出来の良いアンプは目立つノイズはしませんし、そうそう壊れることもありません。)

そういえば、春日無線さんから
「PCL86 シングルアンプ キット KA-33SE」が出てますね。
http://www.e-kasuga.net/goods.asp?id=1258

出力が0.9wと控えめなので、できるだけ高能率スピーカーと組み合わせたいのがネックですが、小さくても本格的で良さそうなアンプです。

また、今所有しているスピーカーで真空管アンプを使ってみたいという方は1chあたり3w以上の出力のあるアンプで選ばれるのが良いとおもいます。重低音には足りないかもしれませんが一般に家庭で聞く音量は確保できそうです。

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