kondou製作所のブログ

趣味の個人サークルKondou製作所のブログです。

バックロードホーンのバックロードホーンならぬ使い方

めんどくさい前振りは置いといて、使ってなかったバックロードホーンスピーカー(自作キット品 AMA-131SSK)があります。

ハセヒロの側板がアクリルで出来ているもので、ユニットは8cmのフルレンジが付いています。


で、最初に「戸澤式吸音レゾネーター」なる物が入っていたのですが、さっぱり効果がわからず(小さくつぶして入っていたからかも?って言うか、スペース的に無理!)で、それを抜いたのですが、結局ホーンからの音がどうにもよろしくない。

音質調整として最初についてきたのはレゾネーターだけ

ぼわぼわ・もわもわしてしまいます。
これがメーカー標準状態の音なのでしょう。

で、ある意味好みではないということで見限っていたのですが・・・

バックロードホーンなのですが、見方を変えますとスピーカーの背圧を外に開放する構造です。

これは密閉型よりもスムーズに振動板が動くという意味でもあります。

で、ホーンから出ている音ですが、これ、ホーン内に吸音材(フェルトなど)を入れてやるとどうなるでしょうか?

長いホーンを通ってくる間に音は変化して最終的に表に出ますが、吸音材を入れても通路が確保されていればユニットの動きに合わせて振動を感じます。(低い音が出ています)
しかし、ホーン内に吸音材が入っているせいでボーカルや楽器の主要な音は消えてしまってほとんど聞こえません。

この辺りの帯域は少々量が多くても少なくても良くわからない帯域です

ソロボーカルのソースを流してホーン出口に耳を澄ませばわずかに聞こえる程度で全体の音量からすればほとんど聞こえないでしょう。

結果としてユニットの音が主体の大変見通しの良い定位の優れた音になります。

さらに密閉型ではないので背圧の影響が少なくユニットがのびのびと動き「ユニット単体」として低音が出てきているようです。

その状態で+バックロードホーンから出てくる低音成分は量や質に偏りがあるかもしれませんが、雰囲気としてはなかなかいい具合にプラスされてきます。
(今回、自分基準ではまずまずですが人によって変わることはあると思います)

要するに、ボーカルなどの帯域に影響を与えるような音はほとんど出なくなっている(ボーカルのもやもや・ぼわぼわは無くなる)

基本的にバックロードホーンから出てくる音はもはや録音ソースに入ってない音です。

しかし、現実的に「それらしい」再生をする際に利用できるのならばしてもいいとも思います。

小径フルレンジの定位の良さに惚れて、それでいてバスレフポートのボワボワした音が嫌で、低音がスッカスカの状態で聞いている方もいると思いますが(自分も結構そっちですが)、吸音材でホーンの音を頑張って減らした場合ボワボワ感は少なくユニットはのびのび動き満足度の高い再生がされると思います。

バックロードホーンを愛用している方からすれば、バックロードホーンの意味が無い、音が死んでいるという見方にもなるでしょう。

しかし、バックロードホーンスピーカーを興味を持って買ってはみた物の、気に入らない音だったという人はホーンの通りを妨げない形で(密閉型になってはいけませんよ(^^;) 吸音フェルトをホーン内にたっぷり配してみてください。(ハセヒロの以外は分解できない物が多いので難しいかもしれません)

平面バッフルとも、バスレフとも、密閉型とも違う割とすっきりした音を楽しめると思います。


「そんな乱暴なことしてもいいんですか?」なんて人もいるかもしれませんが、ぜひ「楽しんで」見てください( 当方は「楽しい」オーディオを目指しております・笑 )

型にはめず、自分でさまざまな音の変化を体験することで、新しく理解できることがあります。
文章を読んでいても理解できないことも、経験を積み重ねていく中で、ある日突然結びつくことがあります。

これもまた一つの自作系でしか出来ない鳴らし方、フルレンジユニットの聴き方の一つだと思いますよ。
(^−^)



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