kondou製作所のブログ

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WATZ A220 5670 ロフチンホワイト 真空管ヘッドフォンアンプキットとかー

こんばんは日暮です。

久しぶりに真空管アンプキットを組み立てましたよ。

で、

先日記事にしました「WATZ A220 5670ロフチンホワイト ステレオアンプキット」なわけです。

いろいろまとめて書けないので、とりあえず完成後の感想とか。

とても小さくてかわいい真空管5670wを使用したアンプキットで、スピーカー出力としてはわずか0.2w/chの出力というアンプです。


外観ですが、シャーシの外には真空管だけが出ておりトランス類はシャーシの中に納まっています。

高さ6cm 幅15cm 奥行き25cm、それに対して真空管は直径2cm高さは3.5cmほど。実物を見ると「この小さな真空管を動かすのになんでこんなにデカイシャーシがいるの?」と思ってしまいます。実際、出力1w〜2wクラスの真空管ステレオパワーアンプでももう少し小さい物があります。

どうやらこのアンプ、トランスにこだわりがあるようで、今まで見てきた1w〜2wクラスの真空管ステレオアンプと比べて大きなトランスを使っています。おそらくはトランスによる音質を重視した設計なのではないかと思います。

真空管アンプ真空管自体の持つ音色の他にトランスも大きく音質に左右するといわれます。その一方で真空管アンプが高価になる理由の1つとして金属材料の塊であるトランスがあります。コストを抑えるならトランス類を小型化した方がいいわけですが、それを行っていないところにこだわりを感じるわけです。(けして上位機種と共通のアウトプットトランスを使うことでメーカーとしてのパーツコスト削減をしているわけではないと思いたいw)

0.2wという出力ですので確かに能率の低いスピーカーを使いますと音が割れてしまう場合がありますが、能率の良いスピーカーをつかえば十分な音量で楽しめます。真空管のサイズから考えれば音量・音質ともに驚かれる人もいることと思います。FOSTEXのFE−127Eにて試聴したところ十分な音量で大変良い音で聴く事が出来ました。0.2wでこんなに音が出るのに数十ワットの出力のアンプが必要なのかと思ってしまいます。

真空管らしい耳に馴染む音質で、それでいてスピード感のあるメリハリを感じる音質です。

そしてこのアンプはヘッドホンアンプとしても使用できます。出力から察すればむしろヘッドホンアンプとして使うのがメインで作られたのでしょうか?

ヘッドホンで聞きますと、これもまた良い音です。

しかし、わずかかもしれませんが(個人差あります)ハムノイズが聞こえます。(このレベルなら気にされない方も多いかもしれません。ヘッドホンの能率によっても気にならない可能性があります)

当方の組み立て方に問題がある可能性もまったく否定はできませんが、やはり電源トランスの直近にアウトプットトランスを配置してノイズを出さないって訳にはいかないのではないでしょうか?


ハムノイズは一見?すると目立ちにくいノイズですがよく聞いていると音の見通しが悪いと言うかどこかクリアではない感じがします。

春日無線変圧器のKA−10SHはノイズ対策が十分講じられているため何の不満もありません。この点はどうしても比べて見てしまいます。真空管ヘッドホンアンプで高音質を謳うのであれば、少しでも音質への悪影響を減らすため電源トランスとアウトプットトランスはなるべく離してレイアウトすべきでしょう。また、シャーシ内にトランスを配しますとノイズがシャーシ内で篭り、電源トランスとアウトプットトランスの距離を離しているにもかかわらずノイズがする場合もありますので注意です。

とはいえ、某中華製真空管ヘッドホンアンプに比べたら全然まともで低ノイズです。

と、いう感じで、個人的には小出力にこだわったパワーアンプという認識でヘッドホンジャックはおまけという感覚です。

こんな小さな真空管とわずかな出力でこんなに素晴らしい音が出るのかという驚きを感じられる素晴らしい真空管アンプキットというのは間違いないと思います。

最後に念のため、ノイズの感じ方は人それぞれですのでくれぐれもご注意ください。このレベルなら気にされない方も多いと思います。

WATZさんのキットは初めて購入しましたが大変良い物でした。これからますます商品の拡充がされるといいなと思います。


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