今日ようやく組み立てましたよ、春日無線変圧器のCDライントランス「KA−CD1」!
で、
まぁ使ってみたんですが、なるほどこういう音かと。
試聴はPC−KA−CD1−KA−10SH(初代)−AKG K240STにて行いました。
<以下、現時点・エージング無しでの感想です>
具体的にどういう感じかと言えば角が取れた感じの音。中低域が太くなって高域は少しレベルが下がったような感じに聞こえます。(測定機器で測るとどうなるんでしょう?)
あと、なんと言うか距離感のようなものを感じる気がします。音に自然な距離というか広がり?が出た感じでしょうか。
で、良く言えば「重心が低くなって聞きやすく透明感のある音」悪く言えば「ちょっと眠い音」
シンセサイザーなどのギラギラした音なんかは適度に柔らかな音で聞かせてくれるので良い感じになりそうです。
電気的?とかデジタル処理で音を変化させているものではないので音質変化がとても自然な気がします。また、前回書きましたようにライントランスの持つフィルター効果もあるのではないかと思います。
ところでこの「KA−CD1」なんですが、説明書通りに作るとトランスボディーがうまくアースされないのではないかと思います。
図面の代わりに書きますと
上 プラスネジ
平座
菊座
トランス
下 シャーシ
こういう感じに取り付けられているので塗装されているトランスがシャーシと電気的にうまく接触しているかどうか不安があります。
平座がなければトランス→菊座→ネジ→シャーシの順に電気が流れるのですが、平座で絶縁している可能性があります。
そこで
こんな感じにしてみました。
わかりづらい写真かもしれませんが、
上 プラスネジ
平座
ラグ板−アース線←NEW!
菊座
トランス
下 シャーシ
という感じで菊座の上にラグ板(正確には手持ちの適当な金具)を追加してアーシングしてあります。
これにより劇的に解像度が増し、春日無線変圧器さんが当初予定していた性能を超える音質が・・・
・・・出てますかね?(←
まぁ、音が篭るような気がした方は平座を取り除いてネジを締めなおしてみるとか(締めすぎ注意)当方のようにトランスのアースをしてみるとかされるといいかもしれません。
(トランスボディーがアースされないと音がこもったようになることはままあります。ノイズの元となる場合も有りますし、また逆の場合もあります。お時間のある方は一度お試しください)
ちなみにKA−10SHでも音声出力トランスのアースが悪いものは外来ノイズを拾ったり音が落ちつかない腰の据わらないような音になったりするようで組み立てるときは気をつけている点です。
ちなみに当方のお勧めの使い方ですが、KA−CD1はヘッドホンアンプのKA−10SH組み合わせることで「なんちゃってトランス入力・トランス出力」となり入り口と出口の2箇所で音が磨かれて聴きやすい音になると思います。
また、そうして得られる音質はヘッドホンにありがちな「近すぎて痛い音」に自然な柔らかさを与えて聞きやすくしてくれると思います。
(通常、人はどんな音もある程度距離がはなれた状態で聞くものですが、ヘッドホンで音楽を聴く場合は歌声や楽器の音をその近くに置いたマイクで録音し、それを耳元で再生する為に痛い音になる場合があるようです。スピーカーによる再生ではそれはあまり問題になりませんがヘッドホンではその差が大きく出るようです)
シンセサイザーやDTMによって作られた音楽などにも自然な音響変化や音質安定効果を与えて聞きやすいものとしてくれるのではないかと思います。
聴きやすい音、自然な感じの音を求められる方にはお勧めのアクセサリーです。お値段もライントランスとしては手頃ですし品質も信頼できるものと思います。
(初音ミクなどのボーカロイドを使用した楽曲などにも良いかもしれませんね。)
これから使い込むことでまた音質が落ち着いてくるかもしれませんし、また改めてレビューしたいと思います。
追記:ウルトラゾーンのHFI780で聞いてみたところ、シンバルの音などはKA−CD1を使う事で自然で落ち着きのある感じの聞こえ方に変わるようです。 また、ライントランスでは単純に「接続時・未接続時」で音質変化を比べられません。(1:1のトランスでは若干音量が下がるはずで、音量が変わればボリュームを絞った時のように高域などの音質も変わって感じる可能性があるからです)接続時・未接続時の時それぞれ音量合わせを行ったうえで評価しなくてはなりませんがちょっと難しいと思います。
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